健康野菜情報
ナタ豆(刀豆)の化学成分を安全且つ効率的に抽出する技術的な方法の研究開発によって、私達は有効な化学成分とアミノ酸成分組成を明らかにした。 ナタ豆には食用豆類(大豆・アズキ・インゲン・エンドウ・ササゲ・ソラ豆・リョクトウなど)と同じような成分に富んでおり、 栄養豊富な素材と言える。
また、ナタ豆と言えば「カナバリン」が話題になっているが、「食品加工総覧(第9巻)」(農山漁村文化協会編、2003年)によると、 一般に栽培されているナタ豆には次の様な種類がある。
・ナタマメ(Canavalia gladiate D.C.)
・シロナタマメ(Var. alba Makino)
・タチナタマメ(Canavalia ensiformis D.C.)
・ハマナタマメ(Canavalia maritima Thou.)
そして、タチナタ豆の完熟種子には青酸配糖体や有毒性サポニン、そしてアミノ酸のカナバリンやコンカナバリンAの毒性成分が含まれているとある。 古典の文献などにもナタマメの毒性が指摘されており、カナバリンもその毒性の一つだと言われている。したがって、
なた豆を生で食すると下痢などの副作用があると言われているが、カナバリンが原因物質であるなら加熱などの調理で無害になるはずである。
しかし、なた豆には青酸多糖類や有毒性サポニンの存在が知られているので生で食するのは避けたほうが良いと思われる。